霧の彼方−11

2002年11月4日
僕の股間が固くなっているのは、バイクの振動がそうさせているだけではなかった。
今日の夜徹と過ごす時間を考えると自然と身体が反応してしまう。

仕事が忙しいらしく、1週間も抱かれていないのだ。
今夜が待ち遠しい。
早く帰らないと時間がない。
少し、神戸で時間を過ごしすぎた。

今日も仕事が遅くなったらしいけど、11時には帰れるとのことだった。
料理の下準備は済ませてあるけど、10時までには帰らないと。

大型トラックの左を通り過ぎ、前の乗用車をパスしようとした時、
ウインカーもなしに乗用車が進路を変更した。
左は路肩で回避できない。
愛車の前輪が乗用車に接触する。
瞬間的に僕は空中に投げ出されそのまま道路に叩きつけられた。
乗用車が一瞬遅くブレーキを軋ませるが時既に遅し。

霧の彼方−10

2002年11月3日
徹と初めて会ったのは5年前。
友達に騙されて言った乱交パーティだった。
僕は参加できなくて、部屋の隅で膝を抱えて小さくなっていた。

そんな僕に優しい言葉をかけてくれた、ただ一人の冷静な男の人だった。
僕には雄になって盛り合っている人達が何か怖い気がしたのだ。
あんな所で会ったのに徹はそんな風には感じなかった。
そして付き合い始めた。

徹は優しい。
僕はマイペースで、我が儘なことばかり言っても
いつも、ちょっと困った顔をするだけで許してくれる。
24年の人生で今が一番幸せだと言っても過言ではないだろう。

徹のツンと澄ました顔、タバコを吸う仕草、僕がすねた時にかけてくれる優しい声、
引き締まった腹筋、そしてビクビクと生き物みたいに脈打つモノ。
徹の固いモノを受け入れている時、
組み敷かれて征服されている時、
僕は至上の喜びを味わうのだ。

徹のためだったら何だってできる。
どんなことでも。。。

霧の彼方−9

2002年11月2日
店のおじさんは、大事そうに箱に入れ、包装してくれる。
特注したものだから、世界に一つしかないキーボックス。
二人の名前も彫ってもらおうかと考えたが、
いつも徹に持っていてもらいたかったから。
それは遠慮しておいた。

デイパックに大切にしまうと、お礼を言って店を後にした。
あとは、帰って料理やワインの準備をしなきゃ。
最近徹はワインにはまっているのだ。
グラスを器用にまわしながら訳知り顔でワインの香りを嗅ぐ。
一口含んでクチュクチュと舌の上で転がすと満足そうに呑み込むのだ。

僕にはよく解らないけど、確かムートン・ロートシルトが好きなはず。
90年のビンテージが良いらしいけど、あまりに高すぎる。
味は落ちるのかも知れないけど、91年ものを注文してある。
僕の作った料理とワインで徹の誕生日を祝うのだ。
なんとも言えない幸せな心地。

CBXを操り、車の間を縫うように走りながら国道43号を大阪に向かう。

霧の彼方−8

2002年11月1日
今日は徹の誕生日だ。
僕は、何をプレゼントしようかと1ヶ月も前から考え続けていた。
ネクタイやライターなんてありふれてるし。

今までに何度かプレゼントしていた。
今年は二人で祝う5度目の徹の誕生日。
何か特別のものをあげたかった。
それを見ると僕のことをいつも思い出してくれるようなもの。

僕は愛車のCBX500に跨ると神戸に向かった。
バイクを止め、トアロードを北に上がる。
確か次の角を左に曲がったところにその店はある。

「こんにちは。この間キーボックスを注文したものですけど。」
 「いらっしゃいませ。できてますよ。はい。」
「ほんとだ。すげぇ。ありがとうございます。」
 「お気に召しましたか?」
「うん。とっても。」

それは、徹の愛車RX7のキーボックス。
黒革の表にRX7のシルエットが刻印されている。
そして、裏側には僕のCBX500が。

霧の彼方−7

2002年10月15日
「ああ。」

「ああじゃなくて。」

「浩二のことは好きじゃない。」

「え?」
浩二の目が見開かれる。

「浩二のことを、俺は愛してるんだ。」

「あっ。」
突然、浩二の目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。

「ばか。おまえ。」
俺は焦った。

「うれしい。すごい。。。」
浩二は、涙を拭うこともせず、ジッと俺を見つめ続けた。

「僕も徹のこと愛してるよ。とっても。ありがとう。」

「おまえ今日は変だぞ。」

「解ってる。でも言葉で確認しておきたかったんだ。ありがとう。」

霧の彼方−6

2002年10月14日
「今日が5年目の二人で祝う誕生日なんだよね。」

「そうだな。5度目になるんだな。」

「ちゃんとプレゼントは用意したよ。」

「ありがとう。嬉しいよ。」

「一生懸命選んだんだから。気に入ってもらえるいいけど。」

「浩二がくれるものは何だって気に入るさ。」

「へへ。言ってくれるじゃないの。」

「はは。」
俺は少し照れて窓の外を眺めた。
霧は少し薄れたようだ。

「ほんと。楽しかったよな。あっという間だったね。」

「そうだな。早いもんだな。」
俺は胸につかえるものを言葉にできず、ただ相づちを打つ。
この違和感は一体。。。

「徹?僕のこと好き?」

「当たり前じゃないか。」

「やだ。ちゃんと言ってよ。」

「何なんだよ。」

「言葉にして聞きたいんだよ。ねぇ。」

霧の彼方−5

2002年10月13日
これが俺達の初めての出会いだった。

その後俺達は部屋をこっそり抜け出し、二人で居酒屋へ。
朝まで飲み明かした。
そして。。。

結局、俺達はつきあい始めることになった。

5年の間には色々あった。
海に泳ぎに行ったり、二人で旅行に行ったり。
テニスをしたり、ゴルフをしたり。
買い物に、映画に、食事。
二人で過ごす誕生日やクリスマスイブ、バレンタイ
ンデー。

セックスの相性もピッタリだった。
そりゃ言い合いだってしたし、喧嘩もした。
しかし、俺達はいつも一緒だった。

霧の彼方−4

2002年10月12日
目の前では8人に及ぶ男達が雄叫びをあげながら汗を飛び散らせていた。
しかし、反対側の隅で1人膝を抱えて座ってる奴がいた。

どうも、そいつも俺と同様で、誰かに無理矢理参加させられたようだ。
暗めの部屋ではあったが、俺と奴の視線が合った。
奴は照れたように下を向いてしまった。
こんなパーティに参加するような感じには見えない、
すれてない印象を漂わせている。

俺は立ち上がり、奴の横に並んで座った。
「どうした?君は参加しないのかい?」

「え?ええ。。。苦手なんです。こうゆうの。」

「じゃ、どうして来たの?」

「えーと。。。」

「ごめん。責めてるんじゃないんだ。
 俺も無理矢理参加させられてるようなもんだから。」

「あっそうなんですか?実は、友達に騙されて連れて来られたんです。」

奴の名前は浩二。

霧の彼方−3

2002年10月11日
「え?おまえ。。。」

「もう、5年になるんだよなぁ。」

「え?」

「徹と付き合いだしてから。」

「いきなり何言い出すんだよ。」
いつもマイペースな浩二に、俺は主導権を握られっぱなしだ。

「楽しかったよね。ずーと。」

「突然なんなんだ。」

「だって事実なんだもん。」


俺が浩二と付き合いだしたのは5年前のゴールデンウィークからだった。
その時、俺は悪友に誘われて乱交パーティに参加していた。
タチが足りないからどうしても来てくれと泣きつかれたのだ。
とりあえず、悪友の部屋に行ったものの、
俺は気が乗らずに壁に背をもたせ掛けてぼんやりとタバコを吸っていた。

霧の彼方−2

2002年10月10日
いつかは死ぬぞと忠告されているのだが、
ハンドルを握ってしまえばそんなことは眼中にない。
振動、騒音、G、流れる景色、一種のナチュラルハイ状態なのだろう。

しかし、高槻のバス停付近を通過するとき、突然濃い霧が辺りに立ちこめ
俺は緊張しつつアクセルをゆるめた。
ほとんど視界が利かない。

伸ばした腕の先が見えないようなホワイトアウト。
まるで雲の中に突っ込んだかのような状態だ。
俺は速度を落としつつ、走行車線へと車線変更した。

「どうしたの?」
助手席の浩二が眠たげな目をこちらに向けながら問う。

「ん?あれ?」

「何、狐に摘まれたような顔してるの?」

霧の彼方−1

2002年10月9日
まずい。今日の約束に遅れそうだ。
俺は、名神高速道路を吹田に向けて愛車のRX7を飛ばしていた。
夕方には終わる予定だった仕事が、予想以上に手間取ってしまった。

時計の針はもう9:30をさしている。
今日中に何とか帰えれるかといったところだ。

オービスは過ぎたはずだし、
こんな時間に覆面パトが流しているとも思えない。
地方へ向かう大型トラックを縫うように交わしながら
俺はアクセルを踏み続けた。

スリーローター・スリーターボのエンジンが、
心地よい振動とイグゾースト・ノートをあげる。
加速のGが、俺の身体をシートに押しつけ、
熱い血が体中を駆けめぐる。
このスピード感がたまらない。

退屈な日々−11

2002年10月8日
「どうやった?」

「すごいかも。初めてなのに感じちゃった。」
ヤツは頬を染めてキスをねだる。
俺は優しく唇を重ねた。

唇を合わせながら、腰をゆっくりラウンドさせ、
ケツの中をこねくり回してやった。

「あん。また、勃ってきちゃうよ。」

「俺も勃ったままなんだ。抜かずの2発といくか?」

「あぅ。何かやらしい。。。」
舌と舌を絡め、マラとケツの襞を絡めて快楽を貪る。
当分は、病みつきになりそうだ。

クチュクチュと卑猥な音が部屋に響く。

****************

「ねぇ。兄ちゃん。これ見てぇ。
 赤ちゃん生まないように雄もらってきたのに、
 うちのハムスター雄同士で交尾してるよぉ。」

            第5話 退屈な日々 完

退屈な日々−10

2002年10月7日
「いくよ。いっていい?」

「ああ。俺もいく。中にいっていいか?」

「あぁぁ。いくいく。きてきて。」

俺は下腹部に精神を集中して、激しい注挿を繰り返す。
ヤツは自分でモノを扱き上げ、最後の瞬間を迎えようとしていた。

「いく!」

「いくぞ!」
二人は同時に叫んだ。
ヤツは大量の子種を床にまき散らし、俺はヤツの中に思いっきりぶちまけた。

「はぁはぁはぁ。」
ヤツが床に突っ伏し、俺はその上に倒れ込んだ。
肩で息をする二人。

ヤツのケツはまだビクビクと痙攣している。
俺のマラはケツの中でまだ硬さを失っていない。

退屈な日々−9

2002年10月6日
「なんかすごい。一人でするのとは全然違うよぉ。」

「Hは初めてか?」

「うん。初めて。すごい気持ちいい。」

処女を奪った快感に酔いしれながら腰を振る。

「俺も気持ちいい。絡みつくようや。」

「あん。恥ずかしい。
 ダメだよ、そんなに扱いたらいっちゃいそうだよ。」

「いけよ。いきたい時にいく方が気持ちいいやろ?」

「あん。お尻ってすごく気持ちいいんだぁ。
 ほんといきそう。。。」

ヤツは激しく腰を振り、ケツとモノの両方で快感を楽しんでいる。
俺も一緒にいこうと、激しく腰を降り始めた。

クチュクチュといやらしいが可愛らしい音をさせ、
ケツの襞が絡みつく。

退屈な日々−8

2002年10月5日
「はん。あん。いいかも。あん。」

初めての割には感度がいい。
ヤツは円を描くようにケツを振る。
首をねじ曲げ唇を突き出してくる。

俺は優しくキスをした。
ヤツの柔らかい唇が暖かい、
ぬめるような舌が絡みピチャピチャと音がした。
舌を絡めながら腰を前後させる。

「はん。あん。」

鼻息も荒く、俺の腰使いに応える。
下腹部に手を回すとモノはギンギンだった。

先走りが糸を引き、興奮状態が続いていることを確認すると、
ピストン運動のスピードを上げてみる。

ヤツは床に頬を付け、ケツを突き出して快感を味わっているようだ。

退屈な日々−7

2002年10月4日
充分に湿り気を与えた菊門にマラの先が埋もれていく。

「痛くないか?」

「うん。大丈夫みたい。」

ちょっと力を入れて、もう少し入れてみる。
「どう?」

「うん。ちょっときついみたいだけど、大丈夫かな。」

そうして、時間をかけてゆっくりと挿入した。
「全部入ったぞ。どうや?」

「少し痛い。しばらく動かないでこのままでいて。」

俺は、腰を動かさないようにしながら、元気がなくなったモノを扱いた。

「うーん。なんか変な気持ち。」

「どういう風に?」

「気持ちいいかも。動いても大丈夫だよ。」

ヤツのモノは元気を取り戻し、ピクピクと小刻みに振動する。
俺はゆっくり腰を引き、優しく突き出す動きを繰り返した。

退屈な日々−6

2002年10月3日
太股を高く上げ、ケツを突き出させると、周辺から中心に向かって、
ちろちろと小刻みに震わせながら舌先で舐めた。
その度に面白いほどビクビクと身体が反応する。

舌先をすぼめ、菊門にやさしく突き入れる。
口内にためた唾を少しずつ送り込んでは、十分な湿り気を与えた。

「なぁ。ええやろ?突っ込んでも。」

「えっ?でも、僕。」

「ここまで来て、もう止まらへん。」

「こういうのって見たことはあるけど、初めてなんです。」

「痛くないようにやるからさぁ。気持ちよくしてやるよ。」

ヤツは決心したように小さく頷いた。
四つんばいにさせてケツを高く上げさせると、
俺のマラを菊門にあてがった。

ヤツはピクンと反応する。

退屈な日々−5

2002年10月2日
俺は前にまわり、ヤツのモノを口に含んだ。
多少しょっぱい気はするが、
若い性の青い臭いが鼻をくすぐる。
勃起したモノの周りにある毛が頬にサワサワと心地よい。

「あぁぁ。いいよぉ。」

歯を立てないように注意しながら、舌と上顎でモノを刺激する。
カリのまわりに舌を絡ませ、ちろちろと舐め上げる。

太股の内側に手を這わせるとヤツは仰け反って、身体を震わせた。
脚を持ち上げ、玉の辺りを責めてみる。

「はぅ。あん。」

そして、少しずつ下の方へ舌を移動させる。
菊門のまわりは、毛ひとつなく、きれいなピンク色をしている。

退屈な日々−4

2002年10月1日
多感な少年の色気を残すヤツは、
「はぅ。」
これまた、色っぽい溜息をつく。
たまらず、俺はヤツの首筋に舌を這わせ、耳たぶを軽く囓った。

「あん。ダメです。」

「ええやろ?我慢できないよ、俺。
 久しぶりなんや。気持ちよくしてやるからさ。」
両脇から差し込んだ手で乳首を刺激する。

「あん。」
ヤツは身体をよじりながら甘い声を出す。

「ほら。身体はいやがってないやないか。」
下腹部に手を回すと既に大きくなったモノを優しく包み込んだ。

「はぅ。」

「どうや?気持ちいいやろ?」
亀頭をこねくり回し棹を擦り上げて、耳元で囁く。

「うん。気持ちいい。」
ヤツは顔を真っ赤にしながらも
あふれ出す快感に抵抗できなくなっていく。

退屈な日々−3

2002年9月30日
「何か運動でもしてるのかい?」

「運動ってほどのこともないんですけ、
 ジョギングとウェイトトレーニングを。」

「ふーん。前に住んでいたところは広かったのか?」

「そうですね。ここのアパートよりは広かったですね。
 それに、もう少し設備も整っていたし。」

「そっか。ここのオーナーは若いから、
 あんまり気が利かないんだよな。」

「そうみたいですね。」
たわいない会話を続けながら、俺はヤツの身体を舐めるように眺めた。

若い身体は艶やかで、うっすらとかいた汗が
肌をなまめかしく光らせている。
思わずゴクリと喉を鳴らしてしまった。
自分自身も少し変化している。

ヤツは、俺の視線の意味を理解したようで、
頬を染めてうつむいてしまった。
モジモジと居心地が悪そうだ。

俺は意を決して、ヤツを後ろから抱きしめ
首筋に息を吐きかけた。

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