続・青いうさぎ-14

2002年8月20日
俺は、催眠術でもかけられたかのように、
ゆったりとソファに腰掛けた。
その瞬間、暁が小さな布きれのようなもので、
俺の鼻と口をふさいだ。

ふりほどこうとしたが、筋骨隆々の暁にかなうわけがない。

意識がもうろうとなる。
気を失うまでは行かないが、身体の自由がきかない。

「素直になればいいのに。
これから、もっと楽しいことしようよ。」
暁が耳元でささやく。

そして、二人は両側から俺の脇の下に腕を入れると、
抱えるように抱き起こした。

身体が自由に動かない俺は、どうすることも出来ずになすがままだ。

部屋を出て、エレベーターの前へ。
静かにエレベータのドアが開く。

暁が75階のボタンを押す。
75階だと。そんなばかな。

スルスルと滑るようにエレベーターが加速する。

続・青いうさぎ-13

2002年8月19日
しかし、変だ。
徹と会ったときは、部屋には誰もいなかった。
徹以外とあの部屋で会ったことはない。

「よおく考えて見て。」
またまた、いたずらっぽく夕紀が微笑む。

確かに、部屋には誰もいなかったはずだ。
リビングで飼っていた2羽のウサギ以外は。

「ん。2羽のウサギ。。。」
今日俺がマンションまで連れてきたのも2羽のウサギ。
そんなばかな。

「そのま・さ・か・さ。あはは。」

そんなことがあり得る訳がない。

「じゃあ。今日正次さんが帰り道に見たことは、普通のこと?」

「いや。確かに。」
俺は答えに窮する。

「まあ。なんでもいいからさ。ここに座りなよ。」
そういいながら、ポンとソファを軽く叩いた。

続・青いうさぎ-12

2002年8月18日
「あれ。表札あげてないの自分で忘れちゃったの。」
さらにいたずら者。

そうだった。
表札は上げてなかったはずだ。
では何故、俺のことを知っているのか。

「教えてやれよ。夕紀。」
暁がなだめるように言う。

「へへ。徹さんって知ってるでしょ。」
夕紀と呼ばれた青年が、知人の名前を口にする。

「徹の知り合いか。」
俺は、猛烈な勢いで頭の中のファイルを繰りながら、
手がかりをつかもうと必死になった。

「知り合いってほどのものでもないけど。
徹さんの家で何度か見かけたもの。」
夕紀はなんの不思議もないといった風に言ってのける。

徹は、俺のセックスフレンドだ。
去年の夏に、野外のハッテン場で知り合いになり、
その後何度か徹の家で快楽の時間を共に過ごした。
だが、ちょっとした行き違いから、その後、数ヶ月会っていない。

続・青いうさぎ-11

2002年8月17日
「細かい話はいいからさ。中に入れてよ。」
若い男は、そう言うが早いか、ずかずかと俺の横を通り過ぎ、
リビングのソファーに腰掛ける。

「暁も掛ければ。」
かわいい顔をして意外とずうずしい。

「入れてもらうよ。」
暁と呼ばれた男が、初めて声を出す。
ハスキーな色っぽい声だ。

「まあ。一緒に掛けようぜ。正次さん。」

「なぜ。俺の名前を知ってるんだ。」
俺は、思わず慌てて、声がうわずる。

「前から知ってるよ。田所正次さん。」
いたずら者が微笑みながら、俺のフルネームを言って見せる。

「そうか。表札を見たんだな。」
俺は平静を装いながら、落ち着いて聞いた。

続・青いうさぎ-10

2002年8月16日
俺は、舐めるように二人の男の裸を眺めると、
股間のサオが痛いほどに張りつめていることに気づく。

そのとまどいを男達に見透かされたかのような気がして、思わず顔に朱がさした。

「照れることないじゃん。」

若い方の男がいたずらっぽく言った。

こんな状況でも、欲情している自分が情けない。
が、身体は正直だ。久しぶりの裸の男を前にして、
俺は思わず唾を飲み込んだ。

「素直になれば。」

やさしく若い男はささやいた。

「そうなることは決まってるんだから。」

「なぜだ。」
俺は聞き返した。

「俺達を見つけたときから、こうなることは必然なんだもの。」

「どうゆうことだ。君たちを見たのは、初めてだぞ。」
戸惑いながら俺は、力無く聞き返す。

続・青いうさぎ-9

2002年8月15日
もう一人の男は、男というにはまだ早い、少年の名残を残した青年。
身長は175cmくらいだろうか。
年は二十歳前後だろう。

隣の男とは違い、あどけなさの残る顔。
しかし、かなりの美形だ。
目が何とも憂いを帯びて、いたずらっぽい光を放つ。

身体は、細身だが世界大会級のスイマーといった感じ。
うっすらと脂肪が身体を包み、流れるような逆三角形だ。
異様なほど腰がくびれ、身長の半分以上はある脚が
若鹿のように細く長い。

華奢とは言えないスレンダーな美しいフォルム。
こちらも体毛はなく、股間の草むらも少々薄い。

だが、そのスレンダーな身体に似合わず股間のモノはでかい。
ピンク色をした雁高な逸物は、光沢さえある。
まるで命でもあるかのようにピクピク小刻みに震えている。

隣の男とは対照的に、透けるように白い肌をしている。

続・青いうさぎ-8

2002年8月14日
いつの間にかソファーにもたれたまま眠っていたが、
玄関から流れてくるぶるっとする冷気に目を覚まされた。

「しまった部屋のロックをしなかった」

突然、玄関にたたずむ裸の男が二人。

一人は、身長が180cm前後だろうか。
年は20台後半。
鍛えられた体をし、綺麗に日焼けした男だ。
海パンの跡さえない。

髪は短髪で、いかにも野郎っぽい引き締まった顔をしている。
眼光がするどく、しかし、どこかやさしさを帯びた目をしている。

見事に盛り上がった大胸筋。
八つに分かれた腹筋とくびれた腰。

ケツから伸びたすらりと長い脚。
むだ肉のかけらも見あたらない見事としか言いようのない身体だ。
その上、体毛はほとんどなく、ただ股間の一カ所だけが黒々と茂っている。
そして、その草むらから、臍にとどかんばかりのでかい逸物が天を仰いでいる。

血管がビクビクと脈打つ逸物は、カリが張ったりっぱなモノだ。

続・青いうさぎ-7

2002年8月13日
急に人の声が聞きたくなり電話に手を伸ばす、
とは言えこの時間に話せる相手も思いつかず、
仕方なくテレビのスイッチを入れる。

この時間にお定まりのローカルのCMが流れ、
しばらくして、エアコンから暖かい風が流れてくると、
少しは緊張も和らいできたが、
さっきまでの出来事が夢ともおもえず、
さりとてもう一度外に出て確かめるには、疲れ過ぎていた。

「とにかく明るくなるまで待とう」
悪意のある者の仕業なら、
とうの昔にやられていただろう、
そう思うと少しは気も落ち着いた。

続・青いうさぎ-6

2002年8月12日
一瞬の光の帯でしかなかったが、
その光の中にサブリミナル効果さながらに、
たくさんのウサギを見たように思えた。

その瞬間、今俺が手に持つウサギたちが、
さっきエレベーターの中にみた奴らと
同じ仲間であると直感的にかんじた。

「そうか、全部こいつらのせいなんだ。」
そうとしか思えなかった。
いまさらどうにも成らないと感じつつ、
でももうこれ以上こいつらと係わり合いたくはなかった。

バスケットをその場において、
とりあえず自分の部屋までたどり着いたものの、
緊張のせいか手がガタガタ震え
鍵穴にうまく鍵が納まらない。
ようやっとの思いで部屋にはいる、
明かりをつけ安堵のため息をつく、
紛れも無く自分の居場所であった。

テーブルには朝飲んだコーヒーのカップが
そのままおかれ、その横には読みかけの朝刊が
無造作にちらかっていた。
半開きのカーテン、すべてが朝部屋を出た時のままであった。

続・青いうさぎ-5

2002年8月11日
エレベーターの階の表示は、数字とおぼしき文字で
6階分、そこから上は・・・L。

L??なんなんだろうと思いつつ
自分で試してみる勇気はなく
6階でまともに止まってくれそうにも無い予感がして、
階段で部屋まで上がってみることにした。

音のない恐怖、いつもなら通りを走る車の音、
換気扇の回る音、いろんなホワイトノイズに囲まれて
気づかなかった音がいっさいなくなっている。

もともと静かさが売りのファミリーマンションだが、
それにしても静か過ぎる。

階段を上る自分の足音だけが響きわたる。

階数を数えながら一気に6階と思われる階まで掛け上がった。

そこから上(普段なら屋上)に通じる階段には
いつも通り鍵のかかった鉄の扉で塞がれている。

階段室を出てエレベーターの前まで来た時俺は見た。

エレベーターが矢のような速さで上ってゆくのを。

有るはずの無い上の階に向かって。

続・青いうさぎ-4

2002年8月10日
この世のものでない、俺の知らない世界の…
そう言えばいくらこの時間とは言え、
さっきからすれ違う人もなく、
車さえほとんど見かけない。

言い知れぬ恐怖感に襲われながらも、
我が家があるべきはずの方角に
行くしか取るべき方法は、思いつかなかった。

確かにそれは有った。

住みなれたマンション、外壁のタイルも
エントランスの形も寸分の違いはない。

ただ違うのは、俺の住む6階が最上階のはずなのに、
その遥か上まで階が連なっている。

入って見るしかなかった、疑心暗鬼でオートロックのNoを
そこに書かれた文字は違うが指の動きだけで入力、
なかば諦めていたのが、意外とドアはいつもどうり
途中でガンと引っかかるような音をたてながら開いた。

続・青いうさぎ-3

2002年8月9日
迷うはずの無い、通いなれた大通りを
確かに家に向かっているはずなのに、
微妙になにかが違う。

それは両脇に立ち並ぶビルの大きさや形
そして色までも一つひとつが断片的で
記憶にあるそれらとわずかに違っている。

最初は降りしきる雪が視界を妨げて
そう思わせると信じていたのだが、
ある物を見て思わず足が立ちすくんでしまったのだ。

違和感が決定的になった。

交差点に有る道路標識が、
全く見たことの無い文字で書かれていたのだ。

明らかに漢字や欧文ではなく、
アラビア文字やハングルも
読めはしないが判別くらいはできる。

そのいずれのものでもなかった。
あえて言うなら古代エジプトの
象形文字ににてなくもないが、
もっとシンプルな形である種の
規則性をもっているように思えた。

続・青いうさぎ-2

2002年8月8日
その中に動くものの気配を感じそっと近寄ると、
なにやら小さな生き物が2匹。

すっかり凍えたのか、力なく俺を見つめている。

べつに動物が好きって訳でもないけど、
このまま放っておけば朝までには確実に
死んでしまいそうに思えた。

俺に責任があるわけでもなく、
そのまま立ち去ってもよかったのだが、
赤い小さな四つの目をみた瞬間、
不思議な誘惑を感じたのは気のせいだったのだろうか。

とりあえず、つれて帰ることにした俺は、
今こうして地下鉄で二駅程の距離を
歩いて帰ることにしたのだった。

雪はなおも降り続いていた、
二羽のウサギの入ったバスケットは結構重く、
何度か持ち替えながらもそれを持つ手は
手袋もしていないのに妙に暖かい。

続・青いうさぎ-1

2002年8月7日
夜半から降り出した雪は、止む気配も無く
といって激しくなる様子もなかった。

この街に降る雪には珍しく、
いつもの湿った物ではなくさらさらといつまでも
風に流されて歩道の上をころがっていた。

広告塔の時計は午前2時を指し、
その横に青い月がぼんやりと見え隠れしている。

「この天気じゃな・・」と一人つぶやいた俺は
なおさら足早に歩き出した。

さっきまで「男」を求めて
飲み屋を何軒かはしごして結局なにごともなく、
いつもなら、酔った勢いで、淫乱ルームにでも
ゆくところを家に帰ることにしたのは
なにも天気のせいだけではなっかた。

そう始めはそのつもりだった、
道すがら見つけたこいつさえいなければ。

場末の小さな公園の砂場に、
子供の忘れ物にしては大きめのバスケットが
打ち捨てるようにころがっていたのだ。

青いうさぎ-19

2002年8月6日
あれから、あの路地の前を何度か通るが、
狭い通りがどうしても見あたらない。

あの夜は、いったい何だったのだろう。

今日も月は青く輝いている。

俺の身体に火照りだけを残して。

あの日以来、
俺が飼っていたウサギが2羽見あたらない。

リビングのかごは、
鍵が掛かったままの状態で住人だけがいない。

そんなばかなこと。。。

        第1話 青いうさぎ  完

青いうさぎ−18

2002年8月5日
どれくらい眠ったのだろう。

目が覚めると2人はいなかった。

「あれ。俺の部屋じゃん。ここ。」
「おかしいなぁ。」

狐につままれたような感覚だ。
あの臨場感は夢だとは思えない。

気だるい余韻は、まだ身体に残っている。
肌も火照ったままだ。

俺は、セブンスターに火をつけると、
煙をくゆらせながら窓辺に向かう。

雲一つない夜の中空には青い月が
煌々と輝いている。

「まぁどちらでもいいか。」

素っ裸の俺のマラには
白濁の液の跡がへばりついている。

だが、ベッドは濡れていない。。。

青いうさぎ−17

2002年8月4日
2度3度、果てしなく吐き出し続ける。

「・・・・・・」

俺は、身体の力が抜け、ヤツのモノを
ケツにくわえたままヤツに身体を預けた。

「すんげぇ。気持ちよかった。」

ヤツは俺の耳元でやさしくささやく。

「ありがとう。俺も、すごい気持ちよかった。
どれだけぶりかなこんな充実感。」

「全部飲んじまったのか。」

男は俺の顔を覗き込みながら訪ねる。

「あぁ。だって、喉の奥に直接流し込んだのあんただろ。」

「はは。ごめん。」

「いいよ。美味かった。」

3人は、照れながら微笑みあう。

俺は、ベッドに大の字になると目をつぶった。

この上ない充実感。
気だるい余韻が身体を押し包む。

「楽しんでくれたかい。
ほんのお礼だよ。徹さん。」

2人のささやき声を聞きながら、
意識が透明になってゆく。

青いうさぎ−16

2002年8月3日
顔を上げると男が仁王立ちになっている。

俺は、男のビンビンのモノにむしゃぶりつく。

グチョグチョ。チュバチュバ。
なんとも隠微な響きが部屋にこだまする。

「あぁ。だめだ。触ってもないのにいきそうだ。」

俺は、男のモノを口から抜くと、
泣きそうな声で男に訴える。

「俺もだめ。気持ちよすぎる。」

下から激しく腰を突き上げながらヤツも訴える。

「よし。一緒にいこうぜ。」

男は、再びモノを俺の口に突っ込むと
頭を抱えて腰を激しく前後する。

「ングング。ンァ。」

「ハアハア。」

「ウゥウゥ。」

3匹の盛りのついた動物と、
ビチャビチャという隠微な音だけが部屋を包み込む。

「アアア。」

「おお。いくぞ。」

「俺もいきそうだ。」

俺は前後から突き上げられ、
体中に快感の嵐が吹き荒れている。
そして、下腹に快感が集中し始める。

「いっいくぅ。」

2人の腰使いはさらに激しくなる。

同時に2人は痙攣するように腰を突き出すと、
喉に熱いどろっとしたものが注ぎ込まれ、
ケツの中で膨らんだモノが、音でも聞こえそうな勢いで
直腸に白濁した液体を吐き出した。

と同時に俺のマラが膨らみ
ビュッっと白い液体が弧を描く。

青いうさぎ−15

2002年8月2日
「あぶねぇ。いきそうだった。」

俺の口は自由になり、たまらずあえぎ声がもれる。

「あぁぁ。すげぇ。気持ちいいよぉ。」

「おら。奥が感じるんだな。ほら。」

男は、根本まで勢いよく突っ込むと
えぐるようにグリグリ腰をまわす。

「うぅ。そこ感じる。」

「大した淫乱だなぁ。」

ヤツはニヤニヤしながら、
横から接合部分を覗いている。

「なんかすごいやらしい。」

「ねぇねぇ。今度は俺。」

ヤツはベッドにあぐらを組むと、
俺の腕を引っ張りヤツに背中を向けて、
モノの上に座らせようとする。

ぬるっと男のモノがケツから抜けると、
今度はヤツの上にかがみ込んだ。

これもかなりの圧迫感。

「うっ。すげぇ、からみつくようだ。」

ヤツは一言うめいた。
そして、俺の腰を持つと下から突き上げる。

「あぁ。すげぇ。」

俺も思わずつぶやく。

青いうさぎ−14

2002年8月1日
耳たぶに唇を這わせながら、なおもささやく。

「こういうの想像しながら
毎日オナってるんだろ。
今日は十分楽しませてやるからな。
素直に淫乱になりなよ。」

そう言うと、腰を前後に動かし始める。

「んんん。すげぇ。」

声にならないくぐもった声で答える。

「すげぇよ。もっと犯ってくれ。」

さすがに若いだけあって、ピストン運動はすごい。

腹の奥をでかいモノでかき回され、
喉の奥まで突っ込まれて涙が目尻に浮かぶ。

「兄貴、気持ちよすぎるよ。
ケツに突っ込む前にいっちまいそうだ。」

ヤツは激しくピストン運動しながら、
叫ぶように言う。

「だめだぞ。
楽しみはこれからなんだからな。
我慢しろ。」

男は、後ろから腰でのの字を書きながら、
苦しそうな声でいう。

「だっだめだ。」

ヤツはそう言うと、口からモノを抜いた。

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