忍び寄る影−9

2004年8月6日
垂れ下がった二本のロープを、マラの両側から後ろの方に持っていく。
後ろにまわされた二本のロープを、首に掛けた輪に通し背中に垂らす。
この時、あまりロープを引きすぎないよう手振りで示している。
ビデオなのだから、録音もできるはずだが、音声は全く入っていない。
背中のロープを、それぞれ脇の下から引き出し、胸の辺りの輪に通し左右に引っ張る。
再度、背中にまわし交差させて、今度は腹の辺りの輪にそれぞれ通して左右に引っ張る。
ここで、全体のたるみを調整して、少し肉に食い込む程度に引っ張る。
そして、腰の辺りで背中に伸びた二本のロープと結んで出来上がり。
ほとんど芸術的な手際の良さである。手慣れたものだ。
突然、音声が鳴り出した。男のマシンボイスだ。

「コレガ、モットモ、カンタンナ、キッコウシバリノ、シバリカタダ。
 ホンライナラバ、ウデヤ、フトモモ、テクビモ、コテイスルノダガ
 ヒトリデハ、ムズカシイカラナ。コレデ、イイダロウ。
 スグニ、レンシュウヲ、ハジメタマエ。30プンゴニ、レンラクスル。」
画面は砂の嵐と化した。
剛は、身体に熱いものが込み上げて来るのを感じた。
テープを巻き戻し、最初から再生してみる。

ベランダ側のカーテンを引いて、服を全て脱ぎ素っ裸になった。
男の命令を従順に実行している自分に驚きながらも、
これしか方法はないんだと思いこむしかない。
既に、剛の自分自身は、画面の若者と同様に激しく屹立していた。
ビデオをポーズにしたり、再生したりしながら一応の縛りが完成した。

姿見の鏡に自分の姿を映し縛り具合を確認した。
初めてにしては上出来だろう。
前を見たり、後ろを見たりして、ロープの位置を確かめる。

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