白砂のあえぎ−5

2004年1月17日
 「待て。結城。」
振り向かず立ち止まった結城の背中が動揺を隠せないでいる。
 「入ってこい。」
びくりと結城の背中が上下する。
ゆっくりと振り向いた結城が下を向きながら部室に入ってくる。

「すみません。先輩。こんなつもりじゃ。。。」
 「いいからこっちへ来い。」
辰巳は決心を固めていた。
まさか自分がオナニーの対象になっていたとは知る由もないだろう。
結城は全裸の辰巳の前に立ち、身を縮ませている。

 「何をしていたかは分かるよな?」
辰巳はゆっくりと話し始める。
結城は無言で頷いた。
 「おまえも服を脱げ。」
「えっ?」
結城は辰巳を見つめて口をポカンと開けている。

 「先輩の命令に従えないってのか?」
結城はどうして良いものか戸惑うばかりだ。
 「早く脱げ!」
辰巳の有無を言わせぬ言葉に、結城は決心したようだった。
ゆっくりとブルゾンを脱ぎ、インナーのシャツを脱いだ。

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