白砂のあえぎ−3

2004年1月15日
日が陰った暗闇の部室で辰巳は己自身を扱いていた。
暗闇の中に浮かぶのは、結城の白い裸体だった。
稽古着に着替える際に見た結城の裸体は、
童顔に似合わず筋肉質なものだった。
白く透き通るような裸体だったが、
若鹿の様な瞬発力としなやかさを兼ね備えた筋肉に覆われていた。

ボクサーパンツがピッチリと肌に張り付き、
形の良い小振りの臀部を露わにしていた。
前の膨らみもスレンダーな身体に似合わずボリューム感のあるもので、
浮き上がったフォルムから人並み以上の肉棒を予感させる。

辰巳は、結城が全てをさらして眼前に立っているのを想像していた。
流れるようなしなやかな筋肉は汗に光り、
艶めかしく妖しげな光沢を放っている。
下腹部は身体の白さと対照的な黒い茂みに覆われており、
屹立する肉棒は黒みがかった太々しいものだ。
血管が浮いたそれはアンバランスなグロテスクでさえあるものなのだが、
先端の亀頭はエラの張ったピンク色で張りつめた粘膜が生々しい。

暗闇の中の結城は、鼻に掛かった声で、
「先輩。先輩。」
と繰り返す。
差し伸べられた両手が辰巳に届きそうな気さえした。

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