Night view in Hong Kong−最終話
2003年9月9日彼の背中から温もりが伝わってくる。
彼の鼓動が俺のそれと重なる。
同じ空気を吸い、同じ景色を見て、人の温もりを感じている。
「キスして。」
シンチーが首だけねじる。
俺は迷わず唇を重ねた。
視線の隅で目を丸くしているカップルが見えるが関係ない。
シンチーを強く抱きしめて彼の舌を吸った。
俺の硬くなったモノが当たるのかシンチーが尻をもぞもぞさせる。
唇を放すと彼が見つめ返しながら言った。
「ホテルに戻る?
もう一度抱いてくれる?」
俺は迷った。
彼を抱きたい。
彼が欲しい。
全てが欲しい。
彼の中に俺の全てをブチまけたい。
しかし、
「よそう。」
彼が怪訝な顔で俺を見つめる。
「君を愛してしまったから、
だから、ここでお別れしよう。
一生君のことを忘れない。
でも君は俺のことを忘れてくれよ。」
「そんな。僕だって忘れないよ。」
「ありがとう。
でも、君は女の子が好きだろう?
結婚して子供を産んで、幸せな家庭を持たなきゃ。
俺には無理だけど。。。」
シンチーが悲しそうな顔をする。
どう答えて良いか分からないのだろう。
「君と別れるのは辛いけど、
君と知り合えたことで俺は元気になったよ。
また、失恋したけど、
でも、これからも生きていく元気が出てきたよ。」
彼は多くを語ろうとせず、ただ、黙って頷いた。
「ありがとう。シンチー。
俺はこっち、君はあっち。」
それぞれが帰る場所を指し示す。
「じゃ。元気でね。」
「うん。元気で。。。」
俺は振り返らずに地下鉄の駅に向かった。
まだ、日は高く、こんなに空は青いのに風を冷たく感じた。
しかし、ここの空も故郷の空も繋がっているんだ。
しっかり自分の足で立って見上げれば、
そこに青い空がある。
求めさえすれば、そこに。
Night view in Hong Kong 完
彼の鼓動が俺のそれと重なる。
同じ空気を吸い、同じ景色を見て、人の温もりを感じている。
「キスして。」
シンチーが首だけねじる。
俺は迷わず唇を重ねた。
視線の隅で目を丸くしているカップルが見えるが関係ない。
シンチーを強く抱きしめて彼の舌を吸った。
俺の硬くなったモノが当たるのかシンチーが尻をもぞもぞさせる。
唇を放すと彼が見つめ返しながら言った。
「ホテルに戻る?
もう一度抱いてくれる?」
俺は迷った。
彼を抱きたい。
彼が欲しい。
全てが欲しい。
彼の中に俺の全てをブチまけたい。
しかし、
「よそう。」
彼が怪訝な顔で俺を見つめる。
「君を愛してしまったから、
だから、ここでお別れしよう。
一生君のことを忘れない。
でも君は俺のことを忘れてくれよ。」
「そんな。僕だって忘れないよ。」
「ありがとう。
でも、君は女の子が好きだろう?
結婚して子供を産んで、幸せな家庭を持たなきゃ。
俺には無理だけど。。。」
シンチーが悲しそうな顔をする。
どう答えて良いか分からないのだろう。
「君と別れるのは辛いけど、
君と知り合えたことで俺は元気になったよ。
また、失恋したけど、
でも、これからも生きていく元気が出てきたよ。」
彼は多くを語ろうとせず、ただ、黙って頷いた。
「ありがとう。シンチー。
俺はこっち、君はあっち。」
それぞれが帰る場所を指し示す。
「じゃ。元気でね。」
「うん。元気で。。。」
俺は振り返らずに地下鉄の駅に向かった。
まだ、日は高く、こんなに空は青いのに風を冷たく感じた。
しかし、ここの空も故郷の空も繋がっているんだ。
しっかり自分の足で立って見上げれば、
そこに青い空がある。
求めさえすれば、そこに。
Night view in Hong Kong 完
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