Missing Link−9

2003年6月29日
適当な酒肴を準備して、二人で乾杯した。
「乾杯!」
 「かんぱ〜い。」
トレーニングのことや暁の学校のこと、クラブのこと、
8割方は暁が一方的に話し、俺は聞き役にまわった。
話題は尽きず、あっという間に楽しい時間が過ぎていった。
心地よく酔いが回わり、暁の目もトロンとし始める。

俺はトイレに立った帰り、意を決して胡座をかいている暁の後ろから抱きついた。
暁の腹と胸に両手を廻し、強く抱きしめ、首筋に顔をうずめる。
暁は少し戸惑いを見せたが、抗わず黙って俺に身を任せる。
胸に置いた手から暁の鼓動が伝わってきた。
それ以上に俺の胸が早鐘のように打っていた。

暁は、静かに俺の手を解くと向き直り、俺の目を見つめる。
俺は拒否されたと思い込み、どうして良いか分からず目を伏せた。
そうすると、暁は俺の手を取って自分の股間に誘導し、硬くなったモノにあてがった。
そして、少し顎を突き出し、目を瞑った。
俺は我慢できなくなって、暁を押し倒し、そっと唇を重ねる。

硬くなった股間を合わせ、目を瞑ったままの暁に口づけする。
暁の柔らかい艶やかな唇を、俺の唇で挟みキスを繰り返す。何度も何度も。

 「うれしい。加藤さん。。。」
暁の口から切れ切れの言葉がこぼれる。

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