新入社員の憂鬱−21
2003年3月11日着任2日目は何事もなく終わろうとしている。
初日のことを考えるとおぞましく、やけ酒を飲まずにはいられなかった。
昨日は1人で朝方まで痛飲したため寝不足気味だ。
今日からのことを考えると不安でならなかったが、意外に何事もない。
ホッと胸をなで下ろそうとしたとき、課長の視線に気付く。
「高橋君。ちょっと来たまえ。」
おいでなすった。俺は周りに気付かれないように深い溜息を漏らした。
緊張で掌に汗が滲む。
俺は課長の前で最敬礼した。
書類の束を手渡して
「これを今日中に熟読するように。」
そう言っただけだった。
内心ホッと溜息をつき、座席に戻る。
書類は新規事業の展開に伴う人員配置計画についてだ。
社外秘A4コピー版で、厚さは1cmほどもある。
1枚目の表紙をめくって俺は辺りを見回した。
メモが挟み込まれている。
等々力係長に許可をもらって、地下資料倉庫で待てとある。
やはり平穏な一日は夢幻なのか。
俺は書類を持って、係長のところへ行った。
確認したい資料があるので地下倉庫の鍵を貸して欲しいと申し入れる。
係長は何も知らずに二つ返事で鍵を貸してくれた。
初日のことを考えるとおぞましく、やけ酒を飲まずにはいられなかった。
昨日は1人で朝方まで痛飲したため寝不足気味だ。
今日からのことを考えると不安でならなかったが、意外に何事もない。
ホッと胸をなで下ろそうとしたとき、課長の視線に気付く。
「高橋君。ちょっと来たまえ。」
おいでなすった。俺は周りに気付かれないように深い溜息を漏らした。
緊張で掌に汗が滲む。
俺は課長の前で最敬礼した。
書類の束を手渡して
「これを今日中に熟読するように。」
そう言っただけだった。
内心ホッと溜息をつき、座席に戻る。
書類は新規事業の展開に伴う人員配置計画についてだ。
社外秘A4コピー版で、厚さは1cmほどもある。
1枚目の表紙をめくって俺は辺りを見回した。
メモが挟み込まれている。
等々力係長に許可をもらって、地下資料倉庫で待てとある。
やはり平穏な一日は夢幻なのか。
俺は書類を持って、係長のところへ行った。
確認したい資料があるので地下倉庫の鍵を貸して欲しいと申し入れる。
係長は何も知らずに二つ返事で鍵を貸してくれた。
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