そこで、昼休みのチャイムが鳴った。
私はバイブを根本まで突っ込み、アタッシュケースから
革ベルトでつくられた下着状のハーネスを取り出し、机の上に放り投げた。

 「そのまま、それを履きなさい。」
彼は異物感に耐えながらモジモジと尻をくねらせ、ハーネスを身につける。

 「これは預かっておこう。」
彼が履いていたボクサータイプのパンツをアタッシュに放り込む。

 「スーツを着たまえ。」
一瞬ひるみつつも彼は身支度を整え始めた。
スラックスを履き終えたところで、後ろから尻の辺りをチェックする。
ベルト製のハーネスだから、見ただけではバイブの膨らみは分からない。
よく耳を澄ませばブブブと唸るモーターの音が聞こえるかもしれないが。

 「では、社員食堂へ昼食をとりに行こう。」
彼の表情が硬直した。
「このままですか?」
私は、それを無視してアタッシュを閉じ、鍵を掛けると出口へと向かう。
 「何をしている。行くぞ。」
彼は観念したように私に続いた。

***

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