数日後、会社に俺宛の封書が届いた。
裏に差出人の氏名はない。
中を覗いて、俺は慌ててトイレに駆け込んだ。

便せんが一枚と画像が数枚入っている。
画像の方は見るまでもない。忘れたい。思い出したくない。夢であって欲しかった。
便せんには、今日の午後11時に俺1人で
シフト表を持って高田公園まで来いとだけ書かいてあった。
下の余白に簡単な地図が描かれている。

俺はまだ迷っていた。警備員として悪事に荷担する訳にはいかない。
第一、それでは俺も犯罪者になってしまう。
だからといって、あんな画像をばらまかれたら、これから生きていけなくなる。
先輩とも相談して、とりあえずシフト表を持っていくことにした。

11時ちょうどに、高田公園の入り口で待った。
すぐに男が1人向こうから歩いて来た。
あのリーダー格の男だ。
無意識のうちに、脚が小刻みに震えていた。
手に持ったシフト表がクシャクシャになる。

「よっ。時間通りだな。シフト表を。」
彼が手を出しながら言った。
俺は彼の目を見ることができない。シフト表を握りしめて俯いていた。

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