怪しく光る瞳−3

2002年12月24日
ぜいぜいと肩で息をしながら、上座に主将が陣取り
上級生が2列に正座する。

「新入生は、2回の後ろに整列しろ。」
新入生はやっとの事で立ち上がるとよろけながら
じたばたと2回生の後ろに向かう。

「さっさとしろ。2時間の正座もできんのか。」
俺を含め経験者5人は平気だが、初めての奴等は痺れた足と格闘しながら
ほとんど這うように並んだ。

「たるんどるな、最近の新入生は。」
主将がぼそっと副主将に囁く。

「ああ。鍛え甲斐があるようだな。」
「根性がどれだけあるか。」
「夏まで何人もつかね。」
幹部の会話が聞こえて来る。

「これから鍛えることになるから、覚悟しておけよ。
 経験者は胴着、防具を持ってこい。
 未経験者はとりあえず胴着をそろえるように。
 当分の間、未経験者は使い古しの竹刀を使えばいい。
 明後日の稽古で、経験者の腕を見せてもらう。
 未経験者は一回生コーチの指導を受けて初歩から練習するように。
 ほか。」
そう言って暁主将は、幹部の顔を見渡した。

「なかったら後の細かいことは2回生に習え。解散。」

 「あしたー。」

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