霧の彼方−7

2002年10月15日
「ああ。」

「ああじゃなくて。」

「浩二のことは好きじゃない。」

「え?」
浩二の目が見開かれる。

「浩二のことを、俺は愛してるんだ。」

「あっ。」
突然、浩二の目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。

「ばか。おまえ。」
俺は焦った。

「うれしい。すごい。。。」
浩二は、涙を拭うこともせず、ジッと俺を見つめ続けた。

「僕も徹のこと愛してるよ。とっても。ありがとう。」

「おまえ今日は変だぞ。」

「解ってる。でも言葉で確認しておきたかったんだ。ありがとう。」

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