続・青いうさぎ-14

2002年8月20日
俺は、催眠術でもかけられたかのように、
ゆったりとソファに腰掛けた。
その瞬間、暁が小さな布きれのようなもので、
俺の鼻と口をふさいだ。

ふりほどこうとしたが、筋骨隆々の暁にかなうわけがない。

意識がもうろうとなる。
気を失うまでは行かないが、身体の自由がきかない。

「素直になればいいのに。
これから、もっと楽しいことしようよ。」
暁が耳元でささやく。

そして、二人は両側から俺の脇の下に腕を入れると、
抱えるように抱き起こした。

身体が自由に動かない俺は、どうすることも出来ずになすがままだ。

部屋を出て、エレベーターの前へ。
静かにエレベータのドアが開く。

暁が75階のボタンを押す。
75階だと。そんなばかな。

スルスルと滑るようにエレベーターが加速する。

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